保健『おへそのひみつ』 やぎゅうげんいちろう・さく
おへそのひみつ!
ピカピカごろごろ…かみなりさんがおへそを取りにやって来た!
かみなりがおへそを取るって本当?
君たちのおなかにも、ちゃんとおへそは、ある?
そもそもおへそって、何なのだろう…?
この本には、お母さんと赤ちゃんをつなぐおへそのひみつが、元気いっぱいの子どもたちの声とともに、ユーモラスに描かれている。小学校2年生の生活科で自分の成長を振り返る学習をした時に紹介した本のうちの1冊。
私も子どもの頃読んだ気がするなぁ~と思っていたけれど、発行年を見たら、かがくのともに登場したのが1998年。その時点で私は小学校高学年。傑作集で出版されたのが2000年だから、中学生のときに読んだ…のではない気がするので、この本ではなかったのだなぁ~と思う。が、やぎゅうげんいちろうさんの絵には間違いなく見覚えがあって、調べてみたら、もしかしたら『おっぱいのひみつ』だったかも。
とにかく、やぎゅうげんいちろうさんの絵は、言葉は、世界は、唯一無二で、なんだか、心に残る。癖になる。
赤ちゃんが生まれる、ということは、子どもにとっては謎に包まれた興味深い世界だと思うけれど、どの時期にどのくらい踏み込めば良いのかよく分からないし、ザ☆性教育、な~んて、何となく敬遠してしまうもの。私も、6歳の息子に何か赤ちゃんのことは教えたいけれど、今、あえて出産の具体的な話をする必要はないかなと思っていたので、この本がいいかも!と思って手に取ってみました。
赤ちゃんがお腹の中でどんな風に過ごしているのか、どうやって酸素や栄養をもらっているのか、どうやって”おへそ”はできたのか…
難しい言葉は少し噛み砕きながら一緒に読むと、息子もへぇ~!とうなずきながら聞いていた。これまでもおへその話はしたことがあったけれど、絵を見てさらにイメージが湧いたみたい。マジメすぎなくて、笑いながら読める雰囲気も、いい。
長谷川義史さんの『おへそのあな』
を読んでいたこともあって、息子はママのおへそから赤ちゃんが覗いている、と今も信じて毎日私のおへそに向かって話しかけているわけだけれど、その奥の、ママのお腹の中が今どんな風になっているか、というのは、少し想像できるようになったみたい。
『おへそのあな』のときにも書いたけど…
お母さんと一緒にいても、いなくても、顔を、声を、知らなくても…おへそは、誰もがみんな、お母さんのお腹にいた、証拠なんだよね。
お母さんと一緒にいられること、お母さんとして息子と一緒にいられること。その幸せを、有り難さを、かみしめたいです。
****************************
…と、ここまで、産前に書いており、まさかまだまだ産まれるまいと、その後投稿する予定でいたのだけれど、まさかマッカーサーまっさかさま(注:よかったら『まさかさかさま』の文章をご参照ください)、ベイビー様が産まれてしまいまして!
晴れてお兄ちゃんとなった息子氏(今後、「長男」と呼ぼう)、私が退院していろいろおしゃべりしていた時に、赤ちゃんのおへそはどうなっていたの?と聞いてきたので、ニューベイビー(今後、「次男」と呼ぼう)の産まれたばかりのへその緒が繋がっている写真を見せたら、ちょっとびっくりしながらも、なんだか興味深そうに「このひもがママの栄養を赤ちゃんにあげていたんでしょ?」と言っていた。ふむふむ。やっぱり、産まれる前に一緒に読めてよかったなぁ。
その後、次男の乾いたへその緒がポロリと取れると、「おへそのミイラ」と言って何度も箱を覗いて「かわいいなぁ」と眺めていました。
…か、かわいい…?…黒っぽくてクチャクチャしてて、何とも奇妙な物体だと思うんだけども…そうかぁ。かわいいのかぁ。待ちに待った弟のおへそだもんなぁ。
ちなみにパパがおむつ替えしてる時におへそが取れたんですけどね、なんとね、彼ね、オムツにくるんでポイしようとしたからね!?
一緒に見てる時で本当によかったよっ!!!
というわけで、我が家の「おへそのミイラ」は2つになった!
幸せなことです。神様、本当に、本当に、ありがとう。
ゆっくりペースになりますが、体調を見ながら少しずつ更新したいと思っているので気長に待っててくれたら嬉しいです。
まずは永遠なるオッパイ&オムツの繰り返し!お母ちゃん、頑張るね~!
『おへそのひみつ』 2000年(かがくのともは1998年)
発行所 福音館書店
やぎゅうげんいちろう さく