『いいからいいから』 長谷川義史
表紙には、どでーん!と、おじいちゃん。朗々としていて、なんかちょっとデリカシーの無さそうな、それでいて超チャーミングなお顔。THE☆おじいちゃん。
魅力的な表紙だなぁ。
主人公は、ぼく。そして、おじいちゃん。
ある日の夕方、雷が落ちると、目の前にかみなりの親子が座っていた。
おじいちゃんは、
「いいから、いいから。せっかくきてくださったんじゃ。ゆっくりしてください」
と、かみなりの親子にご飯を振る舞い、お風呂で背中を流してもてなしたのだけれど、気付いたら、おじいちゃんとぼくのおへそがなくなっていたのです!!…さぁ、どうする!?
いやぁ、もう、おじいちゃんったらお人好しにも程がある。友愛・博愛・もはや慈愛の精神。
どんな危機も、心配も、遠慮の気持ちさえも、「いいから いいから」の言葉で乗り切って&押し切ってしまう。
驚くべきは、お母さんもぼくも、おじいちゃんに引っ張られて素晴らしく優しくお人好しだということ。
この間放送していた「はじめてのおつかい」に出ていた女の子が、この本を読んでたよ!と、息子が教えてくれました。
おへそが戻ってこなかったら、迷子になったら…
子どもの頃って、いろんなことが不安だったりする。
そんな時、「いいから いいから」の精神が、不安な気持ちをなだめて、前を向かせて、勇気をくれる。
優しさとは、強さだ。
読み聞かせテッパン本ですね。私もボランティアさんに何回も読んでいただいたなぁ!
楽しい1冊!
『いいからいいから』 2006年
発行 絵本館
作 長谷川義史
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