絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小3&3歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

ばしん!ばん!どかん!

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『ばしん!ばん!どかん!』 

ピーター・スピア ぶん・え わたなべ しげお やく

 

躍動感あふれる鼓笛隊の表紙。

表紙をめくれば、兵隊たちが銃や大砲の訓練をしている。

 

もう1ページめくると、踏切を通り過ぎていく機関車に馬車、車、飛行機。

 

かん かん かん かん

しゅっ しゅっ しゅっ しゅっ

からん からん

ぴいいいいいい

かたかた ごとん かたかた ごとん かたかた ごとん…

ばた ばた ばた ばた

ぷう ぷう

ぱか ぱか ぱか ぱか

ぴしっ

からから からから

ぎし がし

りん ちりん ちりん

 

ええ…もっと、もっとあるんです!

一面に広がる擬音語の数々。

 

そうです、なんと、この絵本は、全てが絵と擬音語でできているのです。

台所で、暮らしのなかで、遊びのなかで、自然の中で、街中で、様々に聞こえてくる音。

 

それらがページをめくる度に絵本から溢れて出て聞こえてくる。

いや、絵本だから聞こえるわけないんだけど、今にも聞こえて来そうな感じ。

文字の大きさとか配置とかもすごく考えられているんだろうなぁ…

なるほどなぁぁ!!と思う表現や、ん?と思う擬音語も、声に出してみると意外としっくり来たりして、読んでいて面白かったです。

 

原題は『CRASH!BANG!BOOM!』

訳者の渡辺茂男さんは、いろんなお話を翻訳していらっしゃるけれど、この絵本の翻訳は、もはや翻訳、というよりも日本語の擬音語と向き合う作業だったのではないだろうか…

 

擬声語の授業の導入にも良いかも~などと、学校を辞めても皮算用をしてしまう癖が抜けません。

 

ばちっ!

 

『ばしん!ばん!どかん!』 2004年

発行所 童話館出版

文・絵/ピーター・スピア

訳/渡辺 茂男

 

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