絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,児童発達支援スタッフ,目下年長&0歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。子育て中のママ・パパ,保育・教育に関わる先生方,読み聞かせボランティアの方etc...絵本を選ぶ方のために,絵本を待っている子どもたちのために,少しでも力になれたら嬉しい。そして自分と本と,子どもたちとの軌跡を確かめたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。楽しんで&役立ててもらえるといいな!

【祝】生まれました!

更新滞ってますが、じ、実は、、、

 

その間に第二子、産まれてました!!

 

早すぎーーー!!!!!

 

予定日は5月半ば過ぎ。早産にならないギリギリのラインを時間単位で攻めてきた次男氏。すごすぎるやろーー

 

 

 

 

退院し、家族で一緒にいられる時間の大切さを、今、じゅわじゅわに噛みしめております。

 

諸々、絵本とともに改めて更新していきたいと思います。

取り急ぎ、ご報告まで〜!

 

無事に産まれて本当によかった!

おめでとう。ありがとう。

【雑記】子ども読書の日2021

本日、4月23日は「子ども読書の日」でした~!

キッズたち、昔キッズだった貴方も、読書、楽しみましたか~~??

 

子ども読書の日」とは??…ぜひこちらの記事を読んでから、だうぞっっ!

bg8qp.hatenablog.jp

 

今日から5月12日までの約3週間は「こどもの読書週間」。

去年はブログ書き始めたばっかりで、燃え上がって毎日記事書いたりしてたけど、今年は息子と読書を楽しみつつ、自分を追い込まずにのんべんだらりと楽しく過ごそうと思う。へへ~。

 

 

 

1年間読み聞かせとその記録をしてきて、何か変わったことがあったかなぁと思い返してみる。

 

うーむ、息子が自分でも絵本を読むことが増えてきたかも!

 

まだまだ読んでもらうのが大好きだけれど、自分でお気に入りの本を読み返す姿が見られるようになってきました。だから、あ、あの本がお気に入りなんだ、って、すぐ分かる。

これからも素敵な本にたくさん出会っていくことができますように。

図書館様、本当にありがとうございます。これからもよろしく!!!!!

 

 

 

祝!私のおじいちゃんも96歳になりましたよ~!おめでとー!ありがとー!

 

 

そういや、ちゃんと観なかったけど、今日のあさイチで、サン・ジョルディのことやってたかも!観た方、いらっしゃいましたか??

 

愛と、本と。

 

ロマンティックなフライデーナイトをお過ごしくださいませ。

ぼくのばしょなのに

『ぼくのばしょなのに』 刀根里衣

 

私の素敵なお友達、大人のための絵本よみやさんをしている香さん

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が、もうすぐお兄ちゃんになる息子のために読んであげて、とおすすめしてくださった1冊。

 

 

ペンギンのククーは、パパとママのお腹の下が大好き。パパがお魚を取りに行く時は、ママの下。ママがお魚を取りに行く時は、パパの下。

 

「ここは ぼくだけの たいせつなばしょ」(本文より)

 

ところが、ある日、新しいたまごが生まれて、ぼくの場所が取られちゃった。

毛布にくるまっていじけたククーはまんまるたまごになって閉じこもってしまうのだけれど…

 

 

…この本は、なんだか、もう、ギューってなりながら読みました。

最近6歳になった我が家の息子。生まれてからずーっと、パパもママも、君のことばっかり見てきた。パパがいなければママと、ママがいなければパパと、みんな一緒のときは3人で。べったりべたべた、いつもくっついていたよね。

でも、もうすぐ赤ちゃんが生まれたら、きっと、今までみたいにパパとママをひとり占めすることはできなくなっちゃう。今までの3人の暮らしとは、きっと、大きく、変わってしまう。

 

兄弟に憧れていた息子は、私の妊娠が分かったとき、とっても、とっても喜んでくれた。でも、持ち上げて抱っこすることができなくなって、つわりで調子も悪くて、我慢ばっかりさせていた頃、ストレスからか、息子はものすごく頻尿になってしまって…好きなだけトイレに行かせて、時間をかけて少しずつ良くなって、今は落ち着いているけれど、彼も嬉しい気持ちと、不安な気持ちが、モヤモヤぐるぐるしていたのかも。

かくいう私も、一人目の妊娠のときは、本当にいつも感情豊かに、いろんなことを喜び、悲しみ、お腹に話しかけたりしていたというのに、今回はそんな余裕もなく、ただ忙しく、具合悪く、過ぎていく日々…こんな調子で、長男と同じように愛を注げるのだろうか、1人だっていっぱいいっぱいだったのに、子どもが2人になって、果たして私はやっていけるのだろうか。

なるようになる、やるしかない、と腹をくくっていたつもりでも、6年のブランクを経て、もう1人、イチから育てる、ということへの不安や重責みたいなものがぐるぐるして、ものすごく不安になった時期があった。

 

 

 

お話の中で、いじけているククーにパパとママはクイズを出す。

 

「だい1もん。ククーの いちばんすきなたべものは、

”おさかなパイ”だって しっているのは だーれだ?」(本文より)

 

それを聞いたククーは、小さな小さな声で「………パパとママ。」と答える。

 

君に会えない間寂しい思いをしているのは?

君の成長を願っているのは?

君にきゅーってしたいと思っているのは…?

初めて一緒に読んだときから、息子は自然と「……パパとママ。」のセリフを読んでくれた。ククーに自分を重ねていたのかなぁ。

裏表紙には、たまごから生まれた赤ちゃんと遊ぶククーの姿。それを見て息子は「赤ちゃん生まれたんだね!」と嬉しそうだった。

 

遠くで読み聞かせを聞いていた夫も「…いい絵本だね」とポツリ。

気持ちがふわふわしている時に読んだら、泣いちゃいそうだ。

柔らかい絵と、愛情たっぷりの言葉。

本当に、本当に、今の息子と私にぴったりの、目の前の君にだいすき、を伝えられる絵本でした。

 

 

予定日までひと月を切った今は、コロナ禍での出産・育児への不安は大きかれど、それ以上に、赤ちゃんに会えることがとっても楽しみになっている自分がいる。息子も、私が入院してしばらく会えなくなってしまうことへの不安はあるみたいだけれど、その間ばーばのお家に行けることを楽しみにしているし、何より赤ちゃんに会いたくて、「早く生まれたらいいのに~!」「ママのお腹、かわいいなぁ~」「赤ちゃんに子守唄を歌ってあげる」と、毎日、毎日話しかけてくれている。

きっと生まれたら、私も、息子も、またバタバタといろんなことに悩むのだろうけど…今は、このドキドキのひとときを、楽しんで、味わって、息子との時間をかみしめていたいと思います。

 

 

生まれて少し経って、息子がさみしい思いをしていることがあったら、また読んであげたいな。

 

そして、君も、赤ちゃんも、だいすきだよ、って、伝え続けていきたいと思う。

 

『ぼくのばしょなのに』 2018年

発行所 NHK出版

著者 刀根里衣

 

 

ベンのトランペット

『ベンのトランペット』 R.イザドラ 作/絵 谷川俊太郎

 

かっこいい表紙!!

 

グレー地に銀と黒。人のフォルムが、構図が、めちゃくちゃかっこいい。

 

表紙を開くとギザギザの波。これはきっと、トランペットの音。

 

そして、なんじゃこりゃ…中の絵は、もっと、もっと、とてつもなく、かっこよかった…!!!!

 

 

 

夜、非常階段に座って向かいのジグザグ・ジャズ・クラブから聴こえてくる音楽に耳を澄ます少年ベンは、トランペットを吹いている。…と言っても、貧しくて本物のトランペットが買ってもらえないベンの手の中は空っぽ。それでも彼は、いつも音楽の中に心身を浸してトランペット「吹き続ける」のだけれど…

 

 

あぁ、何を使って描いているのだろう、緻密な線。迫力のある構図。オシャレ。オシャレ!

全ページ白黒なんだけれど、まるでジャズが聴こえてくるかのような、汗のしぶきが、熱が、伝わってくるかのような、すごい臨場感。

ベンの高揚や寂しさも感じつつ、めちゃくちゃかっこいい世界を通り抜けて、最後のページには、うわぁ~やられたぁぁぁ~~~~…という感じ…なんだ、語彙力無さすぎだけども!笑

ブラックカルチャーが好きな旦那も、ページをペラペラめくって、これ、かっこいいな…と漏らしていました。

 

 

作者はアメリカのレイチェル・イザドラさん。プロのバレリーナだったけれど、足の怪我で引退して作家となったのだそう。あぁ、やっぱり、芸術の、舞台の、第一線に触れていた方なんだな、と、納得してしまう。それを経験していなければ、とても描ききれないような、感情の動き。熱のある作品だなぁと思う。

しーん、と、広がる詩的な世界観は、谷川俊太郎さんの訳によるものなのかな。

 

 

ちょっと大人向け、というか、子どもにとっては好みが分かれる作品かもしれないけれど、残る人にはガツーンと心に残るような1冊だと思う。音楽が、ジャズが大好きな方へのプレゼントにもいいかも。

 

それにしたって、ジグザグ・ジャズ・クラブって、いい名前すぎやしませんか!

ジャズバンドを組んだ暁には、ジグザグ・ジャズ・クラブっていう名前にしたい。

わたし、ジャズピアノに挑戦したいと思っているのだけれど…何から始めればいいかしら。

 

『ベンのトランペット』 1981年

発行所 あかね書房

作者 レイチェル・イザドラ

訳者 谷川俊太郎

 

 

ふくろうくん

『ふくろうくん』 アーノルド ローベル 作 三木 卓 訳

 

がまくんとかえるくんを楽しんでくれた息子。

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別のアーノルド・ローベル三木卓作品も読んでみよう~!ということで、前に拝見したインタビューでもオススメされていた『ふくろうくん』を読んでみました。

 

絵本ナビのインタビューはこちら☟

www.ehonnavi.net

 

『ふくろうくん』に収録されているお話は全部で5編。

そのどれも、登場人物は、まさかの、ふくろうくん、オンリー!

それなのに…すんごく笑える。笑

 

もうね、読めば読むほど、ふくろうくんという人は、情けなくて、かわいそうで、破滅的で、愛しい。読み聞かせをするのならば、いかにその面白さと愛おしさを表現できるか、その手腕が問われる、とさえ思う。

 

私は『なみだのおちゃ』が好きだなぁ~。そこまで悲しみに没頭できる、それを愉しんでさえいる、ヤバさ。笑

なんでしょう、ふくろうくんって、本当、完全に、ヤバい奴なの。

でもさ、私、多分、そういうヤバいところ、持ち合わせていると思うんだよね…いや、人間みんな、そうだと思うよ?まぁ、夫に読ませたら、お前みたいだ、って言われそうだけどね…へへへ

でもさ、いいじゃない。一人なんだから。いいじゃない。誰にも迷惑かけてないんだから。

 

ふくろうくんの破天荒さと裏腹な丁寧でスローな暮らしもまた、ほっこりとさせてくれる。

 

 

三木卓さんが絵本ナビのインタビューで、

 

「ふくろうくんを見ていると、なんだか、この人は奥さんに逃げられたんじゃないかななんて思ったりね(笑)。よっぽど立派な奥さんじゃないとついていけないよね。こんな階段上ったり降りたりしてたら。」

 

と話していらしたのだけれど、なんかね、もうね、本当、分かる。笑

奥さんに逃げられたオジサン…うーん、なんだか、ぴったりしっくりきてしまう。

だって、すーごく愛しいんだもん。だから、結婚したくなっちゃう。でも、一緒に暮らしてたら絶対大変だな、って。笑

 

最後の1話は、なんだかしっとりと、ほっこりと、そのまま眠りに就きたいような感じ。やっぱり、寝る前に1話ずつ読むのにちょうどいいお話のボリュームだなぁと思います。息子はどんどんせがんでくるから結局最初は5話ぶっ通しで読んだけどね。笑

 

 

あのねぇ、これねぇ、一人芝居にしたら面白いと思うんだよねぇ。

悲しい、愛おしい、おじさん。

誰か、男性の役者さん、『ふくろうくん』を題材に一人芝居をやってみてはいかがでしょう。

観たいなぁ。そして、ニヤニヤしたい!!!

 

『ふくろうくん』 1976年

発行所 文化出版局

アーノルド・ローベル作 三木 卓訳

 

 

ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ

『ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ』 

マーガレット・ワイズ・ブラウン/ 坪井郁美 ぶん 林明子

まだ丸みの残るあどけない4頭身。それでいて精悍な眼差しでまっすぐこちらを見つめる男の子。

まくり上げたズボンの下は裸足。両手に靴を片っぽずつ、右手には野で摘んだ花も携えている。

 

なんて掴まれる表紙絵だろう。小さな体から放たれている、覚悟のようなもの。ちびっこボーイよ、かっこいいぞ。つい、手が伸びる。

  

この絵本は、マーガレット・ワイズ・ブラウン作 ”Willie’s Adventures” に収められた3編の短いお話の中の ”Willie’s Walk” をもとに創られたのだそうです。原作では、ウィリーくん、なのね。ちなみに本作での男の子の呼称は「ぼく」であり、お名前は出てこない。

そしてっ!マーガレット・ワイズ・ブラウンじゃんっ!最近読んだじゃんっ!

bg8qp.hatenablog.jp何も考えずに手に取った本たち。自分では意識していなくても、自然と繋がっていること、って、ある。不思議だけど、そういう巡り合わせがまた、面白いよね。何事も、何かやっていれば、何か、携わっていれば、不思議と繋がってくる。だから、前に進むしかない、何か動き続けるしかない、んだけど…なんだろう、最近、クスブッテルヨ。ワタシ。ワタシノオンガク、ドコヘイッタ?ススメ、ススメ…

 

 

さて、お話の始まりは、おばあちゃんからの電話。

電話を取ったぼくは、一人でおばあちゃんのお家へ行くことになる。

「おうちの まえの みちを まっすぐ いって

 いなかみちを まっすぐ まっすぐ」…(本文より)

そうすれば、おばあちゃんの家に着くという。

ぼくは、初めて見る世界に翻弄されながら、本当に≪まっすぐ≫おばあちゃんのお家へ向かうのだけれど…

 

 

これはもう、超・大冒険。

“ぼく”は、何歳なんだろう。4歳?5歳?その年で一人で歩いておばあちゃんの家に行くなんて!

今、我が息子(もうすぐ6歳)を最寄り駅の向こう側に住んでいる徒歩20分の義実家に一人で向かわせることさえ、私は怖くてできないわ…!

なんて大胆なのよ、ぼくのおばあちゃん!それより、親はどこへ行った!親に何も言わずに家を出るのかっ!!

…なんて、いけずなツッコミは、してはいけない。

 

とにかく、ぼくが、野を越え山を越え川を越え…まっすぐまっすぐ、歩いていく姿が、ひたすら愛おしい。

 

やっぱり、林明子さんの絵は、本当にすごい。体全体に表情があって、あどけなさや好奇心、喜び、驚き、怖さ…男の子の気持ちが、絵からダイレクトに伝わって来る。

 

林明子さんのことを書く度に、すごい、ばっかり言ってる私。笑 

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あの勇敢な表紙の眼差しにすっかり掴まれてしまった私だけれど、裏表紙の口の周りをベトベトのチョコレートまみれにしているのは、紛れもなく、ちいさな男の子。

 

ただ、ひたすら“ぼく”の世界にスポットライトを当てた、林明子さんの手腕が光る1冊だなぁと思う。息子もドキドキしながら、絵に惹きこまれているようでした。

 

平仮名で描かれた易しいお話だけれど、≪まっすぐ≫の意味の面白さに気付くのは、小学生くらいからかなぁ。

 

 

 

ああ。私も、まっすぐ まっすぐ、表紙の“ぼく”のような眼差しで、何かを捉えていたい。

 

なんだべな。春の霞のような心模様の今日この頃です。きっと、耐え期。

…すみません、私情ですけれど。

 

『ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ』 1984年

発行所 ペンギン社

作 マーガレット・ワイズ・ブラウン/ 文 坪井郁美/ 絵 林 明子

 

 

万次郎さんとたぬきのこ【こどものとも2021年5月号】

『万次郎さんとたぬきのこ』 ぶん・本田いづみ え・北村 人

 Image with no description

こどものとも」5月号が届きました!

 

今月は横長だった!こっち向きもイイネ!

 

 

主人公の万次郎さんは、毎日早起きをして、種まきに水やり、草つみにたけのこほり…朝から晩まで働いている。

ある日、万次郎さんは草団子を作り、仕事の後に食べることにして出かけると、3匹の子だぬきたちに出会う。お昼寝から目覚め、お腹が空いたと泣き出してしまう子だぬきたち…万次郎さんは自分のお昼ご飯のおにぎりを差し出し、それでも足りないと騒ぐ子だぬきに、ふかし芋、大根汁をこさえてやり、とうとう草団子まで食べられてしまうのですが…

 

 

あぁ…万次郎さんって、素敵。好き。いい男。

穏やかで、優しくて、チャーミング。私だったら子だぬきに手を焼いて間違いなくイライラしてしまいそうなんだけども、万次郎さんは、違う。本当に人間が良くできている。表情がまた、すーごくいいのよねぇ。そして、たぬきたちも結局、とってもとっても可愛いのだ。きゅん。

おいしい食べ物。丁寧な暮らし。

なんともほっこり、優しい気持ちになれるお話でした。

 

 

絵を描かれたのは北村人(じん)さん。北村さんのプロフィールによると、星野源の『そして生活はつづく』の装画も手掛けているという。おお、その本、家にあるなぁ。

 

北村さんが、こどものともの付録の”絵本のたのしみ”に、文章を寄せている。

 

私、存じ上げなかったのだけれど、万次郎さんのお話はシリーズになっていて、本作が3作目なのだそう。そして、その製作途中に作者の本田いづみさんはご逝去されてしまったのだそうです…編集部だよりによれば、『万次郎さんとたぬきのこ』は、本田さんのご家族の協力を得て完成された文章なのですって。

その訃報を受けてから原稿を読んだ北村さんは、突然のことに驚きと悲しみに暮れながら、遺された原稿を絵本の形にしようと動き出したのだそうです。   

 

本田いづみさん、まだまだお若かったのに…でも、きっと本田さんも天国で完成した絵本を読んで、幸せな気持ちになったんじゃないかなぁ、と思う…作り手の想いがたっぷり詰まった、言葉も、絵も、柔らかくて、愛にあふれた絵本でした。本田いづみさんのご冥福をお祈りいたします。

 

 

前の2作も読んでみたいなぁ!!

 

月刊予約絵本「こどものとも

『万次郎さんとたぬきのこ』 2021年5月号(通巻782号)

発行所 福音館書店

ぶん・本田いづみ え・北村 人

 

みんなあかちゃんだった

『みんなあかちゃんだった』 鈴木まもる・作

 

赤ちゃんの誕生を楽しみにしている息子。

 

「ぼくがだっこしてあげるんだ!」

「ぼくのおもちゃ貸してあげるよ!」

「これが赤ちゃんのベッドだよ!」(←段ボール。)

 

どうやら、楽しい妄想がどんどん膨らんでいるらしい。

 

可愛いなぁ、愛おしいなぁ、と、思う。と同時に、彼にとって、赤ちゃんって、本当に未知の存在なんだろうなぁ、と思う。

私があなたを産んだときだって、全てが未知の世界だったのだから、たった5歳のあなたにとって、赤ちゃんっていうのは、本当にわけのわからない、新生物なんだろう。

 

赤ちゃんがどんなものか、伝えられるような絵本は無いかなぁ…と思っていたら、見つけたー!そうだそうだ、これがいい。2年生の担任をした時に、生活科の生い立ちを振り返る学習で紹介した本。

 

 

 

「わすれちゃったかも しれないけれど,

 あなたも

 あかちゃんだったときが あったのです。」(そでより)

 

この本には、生まれた直後から3歳くらいまでの赤ちゃんの生態が描かれている。

そう、”生態”。笑

最初のウンチは黒い、とか、おっぱいを飲みながらねちゃうこともある、とか、赤ちゃんのありのままの姿や、いろんなことができるようになっていく様子、だんだんやんちゃになっていく様子などなどが、ページいっぱいにユニークに描かれている。

読んでいたらなんだか懐かしくて、携帯に入っている昔の写真を見せながら、君もこうだったよ、ほら、この絵と同じポーズじゃない、なんて言いながら、ずいぶん時間をかけて読んでしまった。今までだって、息子が赤ちゃんだった頃の写真を一緒に見ることはあったけれど、絵本と一緒に見ることで、説得力が増した、というのか、母が勝手に感情移入しちゃったのか、なんだかすごく尊い時間のように思えた。なんて幸せなんだろう。なんてありがたいことなんだろう。元気に生まれてくれて、大きくなってくれて、本当にありがとうね。

ちなみに息子は、ツッコミを入れているネコのキャラクターが気に入って、ゲラゲラ笑っておりました。そして、赤ちゃんっていうのは面白い生き物なんだな、ということが分かったらしい。笑

私も、1人目のときは悩んでばかりだったけれど、親が必死にもがいている間に子はどうにか育つ、ということが分かったから笑、これから家族で一緒に格闘する日々がとっても楽しみになりました。

 

 

これからお兄ちゃんお姉ちゃんになる子にはもちろん、小学生に、中学生に、ぜひ読んで欲しいなぁ。集団で全部を読み聞かせるのは難しいけれど、かいつまんで紹介しながら読むのもすごく面白いと思う。

 

 

わたしも、あなたも、お隣のおじちゃんも、テレビに出ているあの人も、本当に、最初は、みんなあかちゃんだったんだよね。

 

愛がいっぱいの1冊。

 

『みんなあかちゃんだった』 2000年

発行所/小峰書店

作/鈴木まもる