『ひみつのカレーライス』 井上荒野 作 田中清代 絵
カレーライスが大好きなフミオと、おとうさん、おかあさん。
今日も美味しいカレーを頬張っていると、
“かりっ。”
と口の中から音がした。
出てきたのは、小さな鍋の形をした小さな黒い粒。
お父さんが書斎の分厚い本で調べると、それはなんと、世にも珍しいカレーの種で…
これは、最後に働いていた学校で司書の先生が教えてくれた本。クラスの子たちも大好きで、私がじゃーん!と見せると、これ知ってる~!と言いながらも読んで読んで!と喜んでいました。リピーターになっちゃうよねぇ~!久しぶりに読みたくなって図書館で借りてみた!やっぱり面白かった~!
このお話、いつの時代設定なのだろう。
お父さんとお母さんは和服、フミオは洋服。
デッカイじょうろに、おかしな呪文。いろいろツッコミどころ満載なのに、いかにも真面目そうに淡々と描いているから、なんかもう、それがまたおかしくってニヤニヤ、クスクスしてしまう。
ギターケースを背負った通行人がいたり、お父さんの書斎に楽器が吊るしてあったりするのも、音楽好きには嬉しい。背景の細かな描写も愉しいです。
みんな大好き・カレーライス!最後の方は、もう、カレーの匂いが漂ってきそう…給食前(特にカレーの日)に読んだらヨダレ出ちゃうかも。
長男がとっても気に入って何度も何度も読んでいて、「この本ってお店にもあるの?ぼくも欲しいなぁ」と呟いていたよ。むふふふ…もしかしたらサンタさんがプレゼントと一緒に届けてくれるかも…!?
あっという間に12月ですね。
『ひみつのカレーライス』 2009年
発行所 アリス館
著者 井上荒野・田中清代