絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小3&3歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

ふくろうくん

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『ふくろうくん』 アーノルド ローベル 作 三木 卓 訳

 

がまくんとかえるくんを楽しんでくれた息子。

bg8qp.hatenablog.jp

 

別のアーノルド・ローベル三木卓作品も読んでみよう~!ということで、前に拝見したインタビューでもオススメされていた『ふくろうくん』を読んでみました。

 

絵本ナビのインタビューはこちら☟

www.ehonnavi.net

 

『ふくろうくん』に収録されているお話は全部で5編。

そのどれも、登場人物は、まさかの、ふくろうくん、オンリー!

それなのに…すんごく笑える。笑

 

もうね、読めば読むほど、ふくろうくんという人は、情けなくて、かわいそうで、破滅的で、愛しい。読み聞かせをするのならば、いかにその面白さと愛おしさを表現できるか、その手腕が問われる、とさえ思う。

 

私は『なみだのおちゃ』が好きだなぁ~。そこまで悲しみに没頭できる、それを愉しんでさえいる、ヤバさ。笑

なんでしょう、ふくろうくんって、本当、完全に、ヤバい奴なの。

でもさ、私、多分、そういうヤバいところ、持ち合わせていると思うんだよね…いや、人間みんな、そうだと思うよ?まぁ、夫に読ませたら、お前みたいだ、って言われそうだけどね…へへへ

でもさ、いいじゃない。一人なんだから。いいじゃない。誰にも迷惑かけてないんだから。

 

ふくろうくんの破天荒さと裏腹な丁寧でスローな暮らしもまた、ほっこりとさせてくれる。

 

 

三木卓さんが絵本ナビのインタビューで、

 

「ふくろうくんを見ていると、なんだか、この人は奥さんに逃げられたんじゃないかななんて思ったりね(笑)。よっぽど立派な奥さんじゃないとついていけないよね。こんな階段上ったり降りたりしてたら。」

 

と話していらしたのだけれど、なんかね、もうね、本当、分かる。笑

奥さんに逃げられたオジサン…うーん、なんだか、ぴったりしっくりきてしまう。

だって、すーごく愛しいんだもん。だから、結婚したくなっちゃう。でも、一緒に暮らしてたら絶対大変だな、って。笑

 

最後の1話は、なんだかしっとりと、ほっこりと、そのまま眠りに就きたいような感じ。やっぱり、寝る前に1話ずつ読むのにちょうどいいお話のボリュームだなぁと思います。息子はどんどんせがんでくるから結局最初は5話ぶっ通しで読んだけどね。笑

 

 

あのねぇ、これねぇ、一人芝居にしたら面白いと思うんだよねぇ。

悲しい、愛おしい、おじさん。

誰か、男性の役者さん、『ふくろうくん』を題材に一人芝居をやってみてはいかがでしょう。

観たいなぁ。そして、ニヤニヤしたい!!!

 

『ふくろうくん』 1976年

発行所 文化出版局

アーノルド・ローベル作 三木 卓訳