絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,児童発達支援スタッフ,年長&0歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を確かめたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。

ふたりはともだち

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『ふたりはともだち』 アーノルド・ローベル 作  三木 卓 訳

教員時代に使用していた東京書籍の2年生の国語の教科書に、『お手紙』という教材文があった。子ども時代に勉強したなぁ、とか、お子さんの教科書に載ってるなぁ、とか、ご存知の方もたくさんいらっしゃるかもしれない。

 

登場するのは、緑色のかえるくんと、茶色いがまがえるのがまくん。ある日かえるくんががまくんの家にやって来ると、がまくんは悲しそうに玄関の前に座り、郵便受けに手紙が来るのを待っていた。なぜ手紙を待つことがそんなに悲しいのかというと…実はがまくん、一度も、誰からも、お手紙をもらったことが無かったのだ。それを聞いたかえるくんは、がまくんにお手紙を出すことにするのだけれど…

 

がまくんとかえるくんが、可愛くて、愛おしくて、ほっこり笑えて…役割読みをして感情移入なんかしたら、なんだか泣いちゃいそうなくらい。回を重ねるほど、好きになるお話。研究授業も何度かしたっけなぁ。

 

そんな『おてがみ』※が収録されているのが、この『ふたりはともだち』という本。

 

※新出漢字の学習のために、教科書の題名はお手紙、と漢字にしてあるのだと思うのだけれど、『ふたりはともだち』に収録されているオリジナルタイトルは平仮名で『おてがみ』。その他にも、教科書に載る都合でオリジナル版からのちょっとした変更があるかと思うので、お子さんの教科書に載っていたらラッキー!一緒に探してみるのも楽しいかも。当時のクラスでも、がまくんかえるくんシリーズやアーノルド・ローベル三木卓さんの他の絵本を借りてみんなで読み合っては、子ども達がどんどん感想を教えてくれて、贅沢な時間だったなぁと思う。

 

がまくんとかえるくんのシリーズは他にもあるのだけれど、この『ふたりはともだち』は、三木卓さんが絵本を翻訳した初めての作品なのだそう。

絵本ナビのホームページに素敵なインタビューがあったので、ぜひご一緒にご覧ください。

 

インタビュー内には、『すてきな三にんぐみ』の訳者、今江祥智さんの名前も挙がっている。

bg8qp.hatenablog.jp

アンゲラーと今江さんのように、アーノルド・ローベル三木卓さんも、同じ時期に生まれ、三木さんはたくさんのアーノルド・ローベル作品を翻訳してきた。三木卓さんは飄々とおおらかに語っていらっしゃるけれど、やはり、ローベルには親近感がある、のだそう。

きっと、そうだ、そうじゃなきゃ、こんなにのびのびとした翻訳はできないんじゃないかな。

子どもの頃、外国のお話があんまり好きじゃなかった私。やっぱり翻訳した文章って、なんか硬かったり、ぎこちない感じがしたりして、それも特別な感じで良いのかもしれないけれど…私には、日本語の流れや、会話のリアリティみたいなのが大切だったんじゃないかなと今になって思う。そういう意味で、がまくんとかえるくんのお話は、すごく、スムーズ。殊に、台詞が秀逸。(エラそうでスミマセン)でも、本当に、そう思う。

三木卓さんが、その世界を味わって、楽しんで、臨場感をそのまま一緒に吐き出してくださったような感じ。

 久々に読み返してみたけれど、やっぱり、いいなぁ。

 

 

 

さて、絵本を開くなり「おぉ、これ、ぼくが読めそうな感じだなぁ!」と、息子。

そうなのです。ほとんど平仮名。漢字もルビが振ってあるから、一人で読むにも易しい。

すぐにがまくんとかえるくんのファンになってくれました。

 

『おてがみ』を含めて、5編のお話が収録されていて、1編を読むのにかかるのは、5分弱。

寝る前に1話ずつ読むにもちょうどいい。

どのお話が好き?と聞いたら、全部!だそうですが、『おてがみ』に出てくるかたつむりくんが特に気に入ったらしい。息子らしくてニヤニヤ。

 

あったかくてこんなにも愛情深いのに、全然かしこまってなくて、笑えるのが、いい。

 

ああ、本当に、いい。

 

 

 

 

 

このブログも今日で開設から1年。

 

☟ブログの最初の記事です。もしよかったら昔の記録も読んでみてね!

bg8qp.hatenablog.jp

 

最初はとにかく記事をたくさん書き溜めたくてものすごいスピードで書き続けていたけど、もはや思いっきりペースダウンしていて、ごめんなさい。笑

 

…というのも、実は、第2子を妊娠し、体調の優れない日が続いた時期があって、無理しないペースで、と思っていたらこんなにノロマな感じになってしまったのでした。

おかげさまで、今日から産休。予定日は5月の半ば。ゆったり過ごしながら、少しずつブログも充実させていきたいなぁと思います。生まれたらまた更新が途絶えてしまうかもしれないけど、NEWベイビーとの記録も、どうか楽しみにしていただけたら嬉しいです。

年長になる息子氏は、初めての兄弟にドキドキしながらも、とっても楽しみに待ってくれて、そのお兄ちゃんぶりも楽しみな母であります。

 

 

『ふたりはともだち』の冒頭に収録されている『はるがきた』は、春の訪れにぴったりのお話。

 

我らが宮城県はコロナで大変なことになってしまって、面会はもちろん、少し前には再開するかも、と言われていた立ち合い出産もできなくなってしまい、本当に孤独な産前産後を過ごすことになってしまいそうだけれど…命を授かることができたことに心から感謝して、とにかく母子ともに健康に出産ができるように祈りながら、今だけのゆったり引きこもり生活を味わいたいと思います。

 

「ばかな こと いうなよ。

きみが 見ているのは

4月の すきとおった 

あたたかい ひかりなんだぜ。」(『はるがきた』本文より)

 

そうだね!かえるくん!

このあたたかい光からいっぱいパワーをもらいながら、顔を上げて背筋伸ばして、一歩踏み出していこう!!!

 

さあ!4月だよ!!

新しい1年のはじまりだよ!!

 

皆様にも、たくさんの素敵なことがありますように!!!

 

『ふたりはともだち』 1972年

発行所 文化出版局

作 アーノルド・ローベル/訳 三木 卓