絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小2&2歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

かいものづくし

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『かいものづくし』 いしだえつ子 文 いしはらみえこ 絵

 

魚屋さん、肉屋さん、八百屋さん、総菜屋さん…

「すすめや すすめ

 ゆけば ゆくほど おみせが ふえる

 すいすい すきっぷ しょうてんがい」(本文より)

節のある楽しい文章を読み進めていくと、出てくる、出てくる。いろんなお店。

 

版画かな?画材は一体何だろう…インクの付き方や色遣いが何とも素朴でありながら、なんだか素敵でオシャレな絵!細かいところまでよくよく見るのも楽しい。

お店に行くのって、なんであんなに楽しいんでしょうね!!!これは、擬似買い物体験本と言ってよいでしょう。

目移りしながら、お店に並んだ商品を眺めていると、「今日の晩御飯は何にしようかしら…」ってな気持ちになってくる。食べ物だけじゃないよ、靴屋さんや、花屋さんもある。

商店街、って、いいねぇ。

 

 

さて、息子と一緒に読みながら、お肉屋さんって行ったことあったっけ、と聞いたら、無いって言うではありませんか。

そうだそうだ、確かに、無いかも。

 

スーパーで何でも揃っちゃう今。便利なんだけどね。便利だから、私だっていつもスーパーに行っちゃうわけだけど。そもそもスーパーマーケットというのは、“スーパー(超)”な「マーケット」であって、“スーパー”は「マーケット」の修飾語に過ぎないのに、“スーパー”だけが残るって、なんのこっちゃ。ニホンゴ!!!でもそういうところも楽しいぞ、ニホンゴ!!!!

まぁ、とにかく、買い物はスーパーや大型店舗に行っちゃうよね。

子どもが生まれてからは尚更だよね。いちいち移動してその度にコンディション整えてあっちこっち巡って買い物なんてしたら気が狂うよね。一人で歩いてくれるよう(親の声掛けである程度コントロール可)になるまでは、本当にイオ〇とかありがたすぎるよね。

でも、便利さの裏で、いろんな技術や素晴らしい特色をもった店たちが大型店舗の蔓延によって窮地に追い込まれていくことは、大きな損失だと思うし、何ていうかさ、ただ単に、子どもたちには、お肉屋さんのコロッケ!の美味さとか、知っててほしいよね。餅は餅屋、的な。

 

 

でも、昨今の感染症の予防の面から考えると、さっと行って、目的のものだけ見て、ささっと買ってくる、みたいなことができるって、すごくありがたいこと。先日も、夫が眼鏡を買いたいというので、いつもはイ〇ンとか行っちゃうけど、地元の眼鏡屋さんに行ったらすごく丁寧でよかった、みたいなこともあって。

 

今こそ、商店街が、個人商店が、立ち上がる時…!?

私も、身近にあるよいお店を、大切にしていかねば。

 

『かいものづくし』 2016年(こどものとも年少版は2007年)

発行所 福音館書店

いしだえつ子 文/いしはらみえこ 絵