絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小3&3歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

きょうの おべんとう なんだろな

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『きょうの おべんとう なんだろな』 きしだえりこ さく やまわき ゆりこ え

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きょうのおべんとうなんだろな (幼児絵本シリーズ) [ 岸田衿子 ]
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恥ずかしながら、お弁当なんて、数えるほどしか作ったことがなかった。
それが、3月から急に休校になった影響で、この私が!毎日、毎日、お弁当を作っています。(偉そうにするなー!)

 

元々、4月からは私はお弁当の予定だったけれど、教員の夫も今のところは毎日お弁当。
手を抜き、気を抜いているので、もはや冷凍食品を活用しまくっておりますが、毎日のお弁当ライフにも、慣れてきました。
息子は、本当にありがたいことに幼稚園で給食をいただけるのですが、お弁当が大好き。朝に3人分お弁当を作って、息子は朝食にお弁当を食べる、という日もしばしばあります。

 

『きょうのおべんとうなんだろな』の作者は、岸田衿子さん。
岸田衿子さんと聞いて私が思い出すのは、『うたをうたうのはわすれても』という詩です。津田元さんという方が作曲され、大学時代に合唱の授業で混声で歌ったことがあったのですが、なんだか、もう、とてつもなく大好きで、今でも、いつかカバーしたいと思っている曲のひとつ。

 

「うたをうたうのはわすれても ゆうぐれののべの花は目にのこります」…

 

初任でボッコボコに潰れてヘコんでいた、あの、春。
どうしても体に力が入らなくて、心も、体も、地中に沈んでしまった、あの、夏。
疲れちゃったとき 嫌になっちゃったとき 先が見えないとき。
それでも、花はきれいなんだよな。

 

歌を忘れそうになっても、この歌は口をついて出てきて、涙が、そして、ちょっぴり力が、湧き出てくる。

そんな岸田衿子さんが、作ったお話。

 

くま、ぶた、うさぎ、りす、ねこ、ぞう、虫、男の子…みんなが野原で仲良く遊んで、お弁当を食べる。

「きょうの おべんとう なんだろな」

お弁当のふたを開けるのって、なんてワクワクするんだろう。    
みんなが、それぞれ好きなもの。嬉しい、嬉しい、お弁当タイム。

朗らかな楽しいお話に、山脇百合子さんのかわいい、丁寧な絵が、素晴らしく映える。
私、山脇百合子さんの描く白ぶたちゃんが大好きなんだよね~!たまらん!


福祉の世界に入門し、毎日、いろんな子どもたちとお弁当を食べている、今。
「きょうのおべんとうなんだろな」
って言いながら、みんなでお弁当を食べる時間…やっぱり、子どもたちって、お弁当が大好きなんだなぁと、微笑ましくなります。


お弁当は、愛情だ。

 

そう、あってほしい、なぁ。


『きょうの おべんとう なんだろな』 1991年
発行所 福音館書店
岸田衿子 作/山脇百合子 絵