絵を見て、「これ読んで!ぐりとぐらの人でしょう?」と、息子。
題字を読み、「なかがわりえことおおむらゆりこ」と作者を読めば、「やっぱり!!」と、ニヤリ。
ぐりとぐらは、彼の心の中にしっかりと染み込んでいるんだなぁ。
国語でも暗唱をしたりするけれど、何度も触れる言葉のリズムというのは、やはり音楽のメロディーと同じように、頭の、体の、どこかに、間違いなく深く刻まれていくのだろう。多読も楽しいけれど、やっぱり、繰り返し読むお気に入りの本、というのは、すごく大切な宝物なのだと思う。
さて!そらいろのたね!
よく本棚とかにもあるし、タイトルも表紙も何度も目にしていたけれど、実は、わたくし、ちゃんと読んだのは初めてでした…!
野原で模型飛行機を飛ばして遊んでいたゆうじくん。飛行機が欲しい、ときつねに頼まれて、きつねの宝物のそらいろの種と交換することにする。ゆうじがそらいろの種を庭に埋めて水やりをすると、なんと、小さなそらいろのお家が土から顔を出した!水をやるごとに家はどんどん大きくなっていって…
なんじゃ~こりゃ~!ファンタジー!
そしてなんて素敵なお家なのでしょう!
水色、じゃなくて、空色。
確かに、淡くなんかない、際立つようなスカイブルー。
どんどん大きくなって、どんどん窓が増えて、どんどんデザインが変わっていくのがまた、楽しい。
ちなみに、英語での題は”THE BLUE SEED”なのだそうです。
読んでいると、きつねの身勝手に母ちゃんはなんだか腹が立ってしまうのだが、最後は、やっぱりね、ほ~らみろ、という、なんだか昔話さながらの勧善懲悪、ハイ、とっぴんぱらりのぷう、みたいな。…勧善懲悪、とまではいかないか。魔法がとけて、おしまい、という、王道ファンタジーな物語でありました。
息子は、いろんな動物が出てくるのが面白かったそうです。オオカミが当たり前のようにみんなと一緒にいて怖がられてないのが不思議だったんだって!なるほどね~。
毎日暑いね!そして、毎日空がきれいです、@仙台。
想像を膨らませて、読みたい1冊。
『そらいろのたね』 1967年(こどものともは1964年)
発行所/福音館書店
中川李枝子 さく 大村百合子 え