お母さんが編んでくれた赤いチョッキ。ねずみくんにぴったりサイズ。
それなのに、ねずみくんよりも大きい動物がどんどんチョッキを着てしまって…
『ねずみくんのチョッキ』、私は、小学校の1・2年の担任の先生に読んでもらったことが今も心に残っています。そして自分の教員時代にも、いろんな学年で読み聞かせる度に「知ってる~!」という声がたくさん聞こえてきた。そして、それでも、喜んで聞いてくれる。息子も幼稚園で読んでもらったらしい。ザ・ベストセラー!!ベストオブ読み聞かせ!!
とにかく、『ねずみくんのチョッキ』は、読み聞かせにぴったりなのだと思う。
短くて、分かりやすくて、でも、ドキドキ、ハラハラ、びっくりしたり、悲しくなったり。最後は少しほっとしたり。
小さい子も絶対飽きないし、少し大きい子には何冊か読んであげたいから、最初のウォーミングアップの1冊にも良い。
絵もいいのよね。イマドキでなくて、美しくて、でもコミカル。
愛らしい、愛おしい、ねずみくんです。
1年ほど前に、上野紀子さんがご逝去されました。それでその時、引っ張り出して読んでみた。そこからまた、読み返しています。
なかえよしをさんと、上野紀子さんは、ご夫婦だったのですね。
物語と絵がぴったりと、一人の絵本作家の作品のようだとずっと思っていたのだけれど、それはお二人の呼吸や、愛が、ぴったり一つの作品にまとまっていたからだったのかぁ。なんて素敵なんだろう。
そしてさ、最近ブログのために絵本をじっくり観察するようになって気付いたんだけど、昔の絵本って、作者の住所が普通に書いてあるのね。お二人の住所は同じ住所でした。ご夫婦だからね。
超・個人情報~。良い時代だったんだなあ。今の時代だったら、まあ、きっと、嫌だもんなあ。
ノスタルジー。
『ねずみくんのチョッキ』 1974年
発行所 ポプラ社
作・なかえよしを 絵・上野紀子
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