『おべんとうめしあがれ』 さく 視覚デザイン研究所 え 高原美和
CDやレコード同様、絵本も、ジャケ買い、って、あると思います。
ジャケ買いっていうのは、ジャンケンして買ったら買える、負けたら買えない、っていうゲームで、
…うそ、うそ、
でっかいシャケを尾頭付きで丸々1匹買うことで、
…うそ、うそ、
“ジャケット買い”すなわち、中身とか内容とか知らずに、見た目で、パッケージで商品を選ぶことです。
ほんと、ほんと。
今回はまさにジャケ買い。いや、今回は図書館で借りたので、ジャケ借り。
表紙にはおべんとう。それが、も~う、最高に美味しそうなのだ。なんだろなぁ、絵を見るだけで、味が口の中に広がってくる。…それって、すごくない?
ページをめくる度に、美味しそうなお弁当が目の前に差し出される。
とても丁寧な、素敵な絵なんだけど、ただ、写実的に描かれている、というよりは、本当~に、おいしそ~~~に、描かれている。
本の最後、絵を描いた高原美和さんのコメントで、
「お弁当の美味しさを、目と心で味わってもらいたくて、出来るだけ丁寧にお料理して、丁寧に透明水彩で描きました。」(あとがきより)
とのこと。
作って、描いたのかぁ~~!!
なるほど、なのです。画力、だけでない、愛情たっぷりのおべんとう。
発行所は、「視覚デザイン研究所」。おお!息子が大好きな電車の絵本を作っている所だった!
ホームページで調べてみたら、「明るく健康な共感力が育つように」(抜粋)と、絵本を制作しているそうで、その他、美術書、デザイン書、など、美術が専門の会社のようです。なるほどね~!
確かに、これは、感覚に訴えて来るものが、ある。
ひとりでよむ 4さい~
いっしょによむ 1さい~
と書かれていて、ごはんを少し食べられるようになってきた赤ちゃんと一緒に眺めるのも、とってもいいかも。
文字数が少ないので、一人読みにもとっても易しい。
スラスラ読んだらあっという間(1分でイケる!)だけど、おいしそうだねぇ~と一緒に心で味わいながら、メニュー、色、材料なんかを話し合っていたら、じっくり長い時間、触れていられる、素敵な絵本でした。
しかも最後がお花見弁当なんだよぉ~~!我が家の周りは今まさに満開。タイムリー!
お花見したいね。くすぐられました。
プレゼントにも、いいかも。
『おべんとう めしあがれ』 2014年
発行所 株式会社視覚デザイン研究所
さく/視覚デザイン研究所 え/高原美和
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