『ぐりとぐらのえんそく』 なかがわ りえこ と やまわき ゆりこ
リュックサックをしょって、水筒をさげて、遠足へ行くのねずみのぐりとぐら。そろそろお昼、と思いきや、時計はまだ10時。ふたりはお昼ごはんを楽しみに、体操をしたりマラソンをしたり…でも突然ぐりが転び、ぐらも転んでしまいます。足に引っかかっていたのは毛糸!ずっとずっと向こうまで繋がっている毛糸を丸めながら進んでいくと、その先で待っていたのは…
あああ!これや~!!
長男が0歳のとき、いわきでやっていたぐりとぐら展に行ってグッズ(ポストカードとかランチトートとか)を買ったのだけれど、私のランチトートに描かれていたのは、このお話のラストのシーンだった。ちなみにその後それをランチのために使うことは一切なく、オムツ入れたりちょっとした買い物バッグとして使うことになるのだが…!!まじでかわいいのよねん…♡
そして、この体操のシーンも大好き♡でっかいポストカードを何枚も買ったなぁ…もったいなくて飾っていないけど、しまい込んでる方がもったいないので、帰ったら飾ろう。そうしよう。決めた。そうしよう。
次男も、この、ふたりが体操するシーンが大好き!
そして、ピクニックの場面も!これがまた素敵なんだよなぁ…読みながら一緒にピクニックをしている気持ちになってしまう。そして本当に美味しそうなお弁当…!やっぱり遠足の醍醐味はお弁当なのだ。間違いない。
この本を借りて以来、何度も何度も読んでいる次男は、絵本を読みながら
「○○が○○になるんだよね」
「これから○○だよね」
と、嬉しそうに言う。何度読んでも、先が分かっていても、楽しんで読める。
本当に良い絵本の魅力は、そこにあると思う。
昨年の10月、ぐりとぐらの作者である中川李枝子さんが逝去されました。
中川さん、山脇さんが、日本の子どもの文学に、情操教育に、どれだけの貢献をされたか…
こうして全く違う文化の中で生活していても、ぐりとぐらがあれば、ほっとする。
やさしい日本語の世界に身を置けば、自然と優しさとユーモアが芽生えていく。
ぐりとぐらがいてくれて、よかったなぁ。
本当に、本当に、ありがとうございます。
おふたりのご冥福をお祈りいたします。
『ぐりとぐらのえんそく』 1979年
作/中川李枝子 絵/山脇百合子
発行所 福音館書店