絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小2&2歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

たこやきようちえん

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『たこやきようちえん』 さいとう しのぶ

 

幼稚園が大好きな我が息子。“ようちえん”の文字に目を輝かせ、オマケにたこやきもモチロン大好き。というわけで「これ読みた~い!!」という彼のリクエストにて手に取ってみました。

 

表紙には、“たこやき”と書かれたちょうちん、ジュージュー鉄板で焼けている美味しそうなたこやき、そして、ハの字眉の優しそうなたこやき屋のおじさんと、かわいい6人(個?)のたこやきボーイズ&ガールズたち。

 

ニコニコ笑顔でたこやき屋さんの前を通る幼稚園の子どもたちの姿を見て、ちっちゃな6人のたこやきたちは歌い出す。

 

♪いいなあ、いいなあ、ようちえんに いきたいなあ!(本文より)

 

「じゃあ、たこやきようちえんに いくと いいよ!」とおじさんが言って、なんと6人は、次の日から幼稚園へ通うことに…!わくわくドキドキなたこやきたち。さて、たこやきたちは無事に幼稚園へ行くことができるのでしょうか。そして、“たこやきようちえん”って、一体どんなところなのでしょう…

 

 

 

6人のたこやきたちにはそれぞれ名前が付いていて、私は、“じゅうくん”というたこやきが息子に似ていると思うんだけど、それを言ったらなんだか不服そうだったので、胸の中にそのまましまっておくことにしました。結構似てると思うんだけどなぁ。笑

 

ニコニコ優しい大きなタコの“たこや きよこ先生”がお迎えに来て、いろんなことを乗り越えながら幼稚園へ向かう6人。

彼らは事あるごとに歌を歌っているんだけれど、実は歌にはメロディーがあって、絵本の一番最後に楽譜が載っている。そのメロディーに当てはめながら歌を歌えば、気分はたこやきボーイズ&ガールズ。

最後の方に出て来る長~いすべり台は、すべての子どもたちの夢!憧れ!私、まじで小学生の時、屋上から家まで続くすべり台があればいいのに、って思ってたわ。

 

 

作者のさいとうしのぶさんは、ご自身の息子さんと通った幼稚園への道のりに想いを馳せながらこの作品を描いたのだそうです。

我が家は車での送り迎えだけれど、一緒に歩いて通園するって、す~ごく素敵なことだよなぁ、と、思う。そこで出会う人々が、道の草花が、町の風景が、子どもたちの心を(大人の心だって)、育ててくれるよね。車の窓から見る景色だって、車の中でのちょっとした会話だって、もちろん、大切な思い出になっていくんだとは思うけどね。

 

 

あとはね、おじさんが作ってあげる、ちっちゃなちっちゃなお弁当がとっても可愛くてツボ!

なんとも、のほほんとした、ゆる~い絵本でありました。

 

 

 

ちなみに我が家の近くには老舗のたこやき屋さんがあるので、いつも誘惑に負けないように必死。たこ焼きと焼き鳥とビール!!!あああ!!!

 

♪たべたいな~たべたいな~〇〇のたこやき たべたいな~!!!!!!

 

『たこやきようちえん』 2009年

発行所 ポプラ社

作者・さいとう しのぶ