『うちにかえったガラゴ』 島田 ゆか
旅するかばんの屋のガラゴ。
そんなガラゴの、オフシーズンの、お話。
寒いのが苦手なガラゴが旅をするのは、暖かい季節だけ。
冷たい北風が吹いてくると、家に帰って、ぬくぬくと寒い冬をやり過ごす。
今年も寒い冬がやって来て、ガラゴは山を越え川を渡ってお家に到着。旅の疲れを癒してくれるあったか~いお風呂に入ろうとするのだけれど、どんどんお客さんがやってきて…
いや~ん!やっぱりキュンキュン♡
ガラゴのお家の素敵なこと~!かわいくて楽しいインテリアにニヤニヤしてしまう。
しかも、さすがガラゴ。お風呂まで、かばん型。いろんなお風呂グッズが収納してあって、かわいい上にバッチリ機能的。みんなで入るお風呂って最高だよねぇ~!モコモコ泡で満たされた大きなバスタブにたくさんおもちゃを浮かべて、思い思いにお風呂タイムを楽しむ。息子は、眠ってしまったガラゴが泡まみれの目を開くところで爆笑しておりました。やっぱり、何かと、ツボらしい。
最後にみんなで囲むお食事も、本当に素敵。そして本っ当に美味しそうなのです。窓の外に雪が降るのを眺めながら、キャンドルを水に浮かべたテーブルセッティングでみんなでワイワイお食事だなんて、最高だぜ~!
ガラゴ家、いいお家だなぁ。あたくしったら、いつもバタバタと家を出ていくけれど、帰ってきたときに気持ちの良い家、というのを心掛けたい、と。そして、暮らしを楽しむ日々でありたい、と。…島田ゆかさんの絵本を見ると、本当にそう思うんですよね。
そしてね、何よりね、サブキャラクターたちが、たまらないんだよぉ~~!!!バムケロに出て来るあの子やこの子…
なんと最後には、あの2人が…!
本編はもちろん、ページのいろんなところにかわい子ちゃんたちが隠れていて、ニヤニヤ、ウフフ、間違いなし。
寒く凍れる心を温める、ほっくほく、冬の大ボーナス的な1冊でした。
やっぱり、冬のぬくぬくって、しあわせだ!
『うちにかえったガラゴ』 2002年
発行所 文溪堂
島田 ゆか 作/絵