『こぶたほいくえん』 なかがわりえこ ぶん やまわきゆりこ え
ぐりとぐらシリーズをはじめ、たくさんの素敵な作品を生み出している大好きなお二人の絵本!
友達のおすすめで読んでみました。
表紙には、かわいいこぶたちゃんたち。
山脇百合子さんの描くブタちゃんって、なんとも、なんとも可愛くて大好きなのですが、この本はこれでもか!と、ぶた&こぶたがいっぱい!幸せぇ~…元気ハツラツのこぶたたちはもちろん、こぶたたちのママもまたカワイイんだよなぁ。
三びきのこぶたのきょうだい「まきお」「はなこ」「ぶんた」は、元気いっぱい。家の中でもお外でも、あまりにやんちゃな三びきを、お母さんとお父さんは保育園に入れることに。はじめはお母さんと離れて寂しがる三びきですが、お友達や先生と楽しくのびのび遊び始めます。
…うんうん、そうだよねぇ!!子どもたちって、保育園で、きっとこんな風に過ごしているんだろうなぁ、と思う。お家の人と離れて悲しくて泣いていても、急に思い出して寂しくなっても、あーだこーだお友達と関わりながら楽しく遊んでいるうちに、元気が出てくる。楽しくなってくる。
そうして、少しずつ、自立していく。大人になっていく。(まだまだ道のりは長いけどねっ!)
保育士をしている義母から、“心の中にお母さんがいる子は、離れても安心して過ごせるんだよ”と聞いたことがある。お母さん(もちろん、お父さんでも、おじいちゃんでも、おばあちゃんでも、おじちゃんおばちゃんでも…)と、たくさんふれあって、たくさん愛情をもらって、心の中に“お母さん”(お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、おじちゃんおばちゃん…)がいてくれるようになると、泣かずに過ごせるようになっていくんだって。
だから、仕事とはいえ、離れるのは寂しいけれど…一緒にいられるときにめいいっぱいの愛を注いで、子どもの心の中のお母さんを育てていく。そして、背中を、押していく。
自立を促すことは、愛、なのだと思う。
見守ってるよ。大丈夫だよ。困ったときは力になるよ。誰よりも君を応援しているよ。
だから、自分でやってごらん。勇気を出して挑戦してごらん。
「できた!」は、自分でつかみ取った自信は、何よりのプレゼントなんじゃないかなぁ。
いつでも、日々、あったかく背中を押せる親でありたいなぁと思います。なんてね。ふへへ。
…すみません、お話の本編はこんな辛気臭い説教臭い話ではありません。ただただカワイイよ!元気になるよっ!!
それにしたって、
「ぼくのとなりに おいでよ」
「わたしのところへ いらっしゃい」
「ここが あいているよ」(本文より)
子どもの優しさって、なんてあったかいんだろうなぁ。
日々頑張っている&これから頑張る保育園や幼稚園の子どもたちに。
お子さんが保育園や幼稚園で頑張っている、パパ、ママたちに。
『こぶたほいくえん』 1978年
発行所 福音館書店
中川李枝子 ぶん/山脇百合子 え