『ショベルカーがやってきた!』 スーザン・ステゴール 作 青山 南 訳
重機!!!!!好きよね。男子。
“おかあさんといっしょ”にも『ジューキーズこうじちゅう』っていう重機をフィーチャーした曲があるよね。んもう、NHKさすがっすよね。
『ショベルカーがやってきた!』には、ショベルカーはもちろん、ブルドーザーにダンプカー、ミキサー車、クレーン付きトラック、クレーン車、ローラー車…いろんな重機が出てくる。建物を壊して、土をならして、建材を運んで…人々が重機を使って様々な仕事をして、そこにお家ができあがるまでの様子が描かれている。
原題は『THE DIGGERS ARE COMING!』
“digger”の和訳は掘削機、とな。掘削機は、土砂や岩石を掘削したり掘削して積み込む建設機械の総称、とな。…ショベルカーだな。そうだな。Dig!
この本のすーごく素敵なところは、コラージュによって、重機たちや建物、建材、コンクリート、土に至るまで、とにかく質感がリアルに表現されているところ!キャタピラは本当にデコボコ素材でできているし、ぽこぽこした緑地帯も、ぼこぼこの土も、ビルの窓枠も、もくもくの雲も煙も、人々ひとりひとりまで、本当に立体的。クレーンも骨組みを本当に紙で組んでるから、すーごいリアル。私のお気に入りは、ローラー車で均したぺらぺらの土の質感。なんだこの表現。天才か。
作者のスーザン・ステゴールさんは、小学校教師だったのだそう。何だかちょっぴり親近感。
文字の配置も面白い。これはもう、さすが外国、っていう感じで、生き生きと言葉が飛び込んでくる。ぜひ一緒に文字をなぞりながら、臨場感を楽しみたい。
レンガ造りで、日本とは家の建て方も違うけれど、工事の様子は意外と同じ感じなんだなぁ、というのも嬉しい驚き。レンガとか積んじゃうのね!地震っ!…は、そんな来ないもんね。日本の住宅工事の工程と比べてみたいような気もしますな。
上質で、ワクワクして、いい絵本だなぁ!じっくり見るのが、おすすめです。
『ショベルカーがやってきた!』 2013年
発行所 ほるぷ出版
作…スーザン・ステゴール
訳…青山 南