絵本ライブラリー 読む、残す、思い出す

2020.4.1スタート。元小学校教諭,小2&2歳兄弟育児中の筆者が,読み聞かせをした絵本を中心に書籍の記録・紹介を行っています。自分と、子どもたちと、本との軌跡を記しておきたい。筆者の肌感覚によるカテゴライズもしております。昔の記事も振り返って楽しんでもらえるブログを目指したい。

1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし

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『1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし』 デミ 作 さくまゆみこ 訳

 

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1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし / デミ 【絵本】
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まず、表紙が、美しい!

 

これは、インドの算数の昔話。

昔、インドのある地方に王様がおりました。ところが、王様はお米を独り占めして、町の人はひもじい思いをしていました。ある日、賢い町娘のラーニは王様のお米を拾って届けたことで、王様から褒美をもらうことになります。

「きょうは、おこめを1つぶだけくださいませ。そして、30にちのあいだ、それぞれまえのひのばいのかずだけおこめをいただけませんか?あしたはおこめを2つぶ、あさっては、おこめを4つぶ、というように」(本文より)

さて、30日後には、どれだけの量になるのでしょうか…!

 

あまりにも絵が美しくて、オリエンタルな魅力ムンムンなので、東洋の香り…と勝手に思い込んでいたら、作者のデミさん、アメリカ出身の方でした!リアリー!?

でも、建築家の父と画家の母の間に生まれ、インドでも学び、いろんな文化の国を旅して、東方芸術、仏教芸術への関心を深めたのだそう。なるほどなぁ~。

屏風から人物が飛び出しているようなレイアウト、細やかな飾り、洗練された色遣い。金色が効果的に使われていて、すごく高級感がある。ページが広がるしかけもあって、眺めているだけでも大満足の、すごく豪華な1冊だなぁと思います。

 

 

うちの5歳児も、お米がどんどん増えていく様子に興奮していたし、動物もいっぱい出て来るし、文章は平仮名で書かれているので、小さい子どもにも読める。倍の倍の倍…の凄さに気付けるのは、小学校中学年くらいからだろうか。中学生、高校生の数学の導入にも十分に活用できると思う。

 

そして!発行所、光村だ~!教科書も作ってる会社。

光村の教科書って、個人的に、何となくハイセンスなイメージ。

 

算数の面白さに触れられて、お話も面白くて、絵がまた素晴らしい。

算数、数学の先生にもおススメしたいです。

 

『1つぶのおこめ さんすうのむかしばなし』 2009年

発行所 光村教育図書株式会社

作 デ ミ 訳 さくまゆみこ