『バムとケロのもりのこや』 島田 ゆか
バムケロ!
“もりのこや”!
バムとケロが森で木いちご摘みをしていると、つる草に覆われた古い小屋が現れた。
小屋はあっちこっちボロボロで、誰も住んではいないみたい…バムとケロは、ふたりのひみつの小屋にしよう、と、なんでもやのソレちゃんと一緒に小屋を修理していくのだけれど…
きゅーん!やっぱり、かわいすぎる~~!!
おなじみのキャラたちもどんどん登場するし、ケロちゃんが“おかいもの”で買ったホットケーキのフライパンもバッチリ登場。最後のページには、ガラゴ!長男の目が輝く。
ケロちゃんは相変わらずめちゃめちゃお茶目で、ごはんもおやつも美味しそう。家具も道具もおもちゃもとっても素敵。本棚にはひっそりとバムケロの絵本。最後には、元々小屋に住んでいた虫やカタツムリたちさえ、一緒に仲良く共存している。
あぁ~、なんか、いいなぁ。本当に、おおらかな、世界。
そしてね、もうね、お話の舞台が森の中なわけですよ。
そりゃあもう、草が、葉が、蔦が、生い茂りまくっているわけですよ。
それなのに、その一つ一つが、一本一本が、どれだけ丁寧に描かれているか…
その葉の重なり、影、形を見ているだけで、どれだけの時間とエネルギーを懸けて完成されたものなのか、その工程を想像してぶっ倒れそうになるよね。
なんだか、そういう丁寧な仕事が、やっぱり他には代え難いバムケロの魅力なんだよなぁ、と、殊に思う1冊でありました。
丁寧、って、伝わるんだよね。
美しいものを前に、ガチャガチャとした自らを省みるのであります。
さて、バムケロファンの長男のために、先日、私、ついに、バムケロシリーズを大人買いしてしまいました…!そして、ドドンと揃ったシリーズの中から、彼が最初に手に取ったのが、これ。
どれも何度も読んでいるけど、“もりのこや”は、秘密基地的魅力が面白いらしい。
バムケロシリーズは、2011年に発行されているこの“もりのこや”が、最新刊となっているみたいです。
続編、あるかなぁ~。楽しみに待っていたいなぁ。
『バムとケロのもりのこや』 2011年
発行所 文溪堂
島田 ゆか 作/絵