『かいじゅうじまのなつやすみ』 風木 一人・作 早川 純子・絵
夏休みになり、世界中のかいじゅうたちが、かいじゅうじまに帰省してきた!かいじゅうたちは1年ぶりの再会を喜んで、みんなですもう大会をしたり、くだものがりをしたり、かいじゅうおどりをしたり…結婚するカップルもいれば、お墓参りだって忘れない。
幼馴染のガランゴン、キバーラ、バルードンの3人(匹?)も、久々の再会を喜びつつ、暴れまくって人間を困らせた武勇伝を語り合うのだけれど…。
長男の学校で、1年生の図書の貸し出しがついにスタートし、息子も早速図書室から本を借りてきました。
そして、彼が学校の図書室で初めて選んだ本が、これ!
男児らしくて(この表現はジェンダーレスの観点からいえば当然NGなのだが小学生男子の新米母親として、こう、なんだ、あれです、ごめんなさい、汲み取ってくれ、悪意がないことを!)、ニヤニヤしました。
そして読んでみれば、むひょ~、なるほど、そう来るか!ちょっと珍しい切り口かもしれません。
誰にだって、他人には見せない顔があるもの。
もうすぐ夏休み。
かいじゅうたちのように、のびのび、元気に、再会を分かち合える夏であってほしい。
一人でも多くの命が、当たり前に、それぞれの生き方を楽しめる夏であってほしい。
辛いニュースに胸がえぐられてしまうけれど、
みんな本当は優しいんだ、って、互いを大切に思い合える世の中なんだ、って、疑うことなく、信じたいな。
信じていたいな。
『かいじゅうじまのなつやすみ』 2006年
発行所 ポプラ社
作: 風木 一人
絵: 早川 純子