『1ぽんでもにんじん』 長野ヒデ子 構成・絵
このタイトルを見たら、歌わずにはいられない!
♪いっぽんで~もにんじん
にそくで~もサンダルっ
さんそうで~もヨ~~ット
よつぶでもごましお…
コレです!コレっ!!ポンキッキ!
最近の子はあんまり知らないかなぁ…?
フジテレビの「ひらけ!ポンキッキ」向けに作曲された曲だそう。
作詞は前田利博さん、作曲は佐瀬寿一さん。歌っているのはなぎら健壱さん。
「ひらけ!ポンキッキ」は1973年4月~1993年9月まで、そこから放送開始20周年を機に「ポンキッキーズ」にリニューアルしたらしいのだけれど、私はまさに「ひらけ!ポンキッキ」と「ポンキッキーズ」の過渡期に適齢期ッズだったわけで、なんかもう、超懐かしい!名曲もいっぱいあったよねぇ…じゅるじゅる。
“1ぽんでもにんじん”も、すごく印象に残ってて、お姉ちゃんとよく歌ったなぁ~。
♪ヨ~~ットの節回しが好き。
そんな名曲『1ぽんでもにんじん』をもとに絵本にしたのが、この本なのだそうです。私は読む前に息子と動画で曲を聴いて、歌いながら読んでみました。
やっぱり名曲はキッズの心をつかむねっ!ノリノリであっという間に読み終わり、“もういっかい それ!”の掛け声でリピート。
絵がす~ごくかわいい!楽しくなっちゃうハッピーな絵。
かぞえ歌っていろいろあるけど、この歌は、1本なのに「に」んじん、っていう洒落が、たまらねっすね。
ぜひ素敵な絵とともに、今時ッズにも歌い継がれていってほしい。
昔の方が短調の曲って多かったんじゃないかな。あとは、短調でも楽しいモチーフ、みたいな歌がたくさん。
例えばひなまつりの歌だって、♪きょ~うはたのしいひなまつり~って、超マイナーコードだけど、楽しいんだもんね。
でも、今は、楽しい歌は長調、悲しかったり切なかったりするのが短調、てな感じが、より強いように思う。音楽の授業でも、小学校では、長調が明るい感じ、短調が暗い感じ、って教えるもんね。まぁ、実際、性質としてはそうだと思うんだけども…なんとなく短絡的というか、誰より私も、そういう印象が強いところがあって、調性のイメージだけにとらわれない曲作りも面白いなぁと、同時に、ひと昔前の世代の短調の楽曲に対する印象に興味があるなぁと、つまるところ短調って魅力的だなぁと、思ったのであります。
『およげ!たいやきくん』も『ホネホネロック』も『おふろのかぞえうた』も『1ぽんでもにんじん』も、短調。楽しいけど、短調。だもんね。あ、たいやきくんは切ないか!
短調の単調でない魅力に感動。Rhyme!
『1ぽんでもにんじん』 2017年
発行所 のら書店
構成・絵 長野ヒデ子