『まよなかのたんじょうかい』 西本鶏介/作 渡辺有一/絵
初めて読んだ時、胸がしめつけられるような気持ちになったことを覚えています。
往年の名作…かと思いきや、発行年月日を調べると6年半くらい前なので、最初に読んだ時は、きっと出たばかりの新しい本だったんだなぁ。
息子が先月お誕生日を迎え、誕生日シリーーーズ!と思って図書館で借りてみました。
主人公のさきちゃんは、おばあちゃんと、お母さんと、3人暮らし。お父さんは、さきちゃんが赤ちゃんの時に病気で亡くなってしまったけれど、3人で仲良く暮らしている。
お母さんは、タクシーの運転手。朝早くから夜遅くまで、一生懸命に働いている。
6歳の誕生日、バースデーケーキやおばあちゃんが作ってくれたごちそうの並ぶテーブルに座って、お母さんの帰りを待つさきちゃん。でも、夜の9時になろうというのに、お母さんは、まだ、帰ってこない。その頃、お母さんは、遠くの町で道端に倒れた男の人を見つけて…
絵は、渡辺有一さん。東京書籍の4年生の国語の教科書に載っていた『走れ』の絵の人だよなぁ。
目に留まる表情。いきいきしていて、気持ちが、ぐぐっと、伝わる絵。
小学生が、真剣に、聞いてくれそうだなぁ、教材になりそうだな、とも思う。
お母さんが帰ってくる、って、すごく、安心すること。
お誕生日を祝ってもらうって、自分は大切なんだって、確認できること。
敏感な息子は、なんだか、ちょっと、途中で悲しくなっちゃったみたいでしたが、ちゃんと、ハッピーエンドです。
小学校で読み聞かせしたい1冊。
『まよなかのたんじょうかい』 2013年
発行所 鈴木出版株式会社
作/西本鶏介 絵/渡辺有一
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『ケーキの切れない非行少年たち』の次に読む本、です。
寄稿者募集も引き続き行っているそうです。ぜひぜひ!!☟☟